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ほほえみさん

issaiでは製造の一部を社会福祉法人にお願いしています。
Bean to Barチョコレートの製造工程で重要な作業の一つにカカオニブ作りがあります。カカオニブとは、ローストカカオ豆から薄皮と胚芽(チョコレートの雑味の元)を取り除き、チップ状に砕いた状態のチョコレートの原料のことです。美味しいチョコレートを作るためには、手作業で丁寧に薄皮と胚芽を取り除き、クリーンなカカオニブを作ることが重要です。しかし、それには手間と時間がかかるとともに、かなりの集中力を要します。
この大変な作業を請け負ってくれているのが、岡山県倉敷市にある社会福祉法人敬業会 ワークほほえみ船穂(就労継続支援B型の事業所)[以降ほほえみ]さんです。

ほほえみさんの支援員の方のお話

当事業所で作業している皆さんはとても個性豊かです。その豊かな個性を思う存分活かせる作業が、このissaiさんから委託されたカカオ豆の皮むき作業でした。
カカオ豆の皮むきの作業は手間と時間、集中力が必要です。この作業の依頼を受けたとき、ほほえみの皆とやってみたいという思いと、はたしてどのくらいのクオリティーの製品を作ることができるのか、という不安を抱いたのを覚えています。ところが、実際に作業をはじめてみると、皆さんが積み重ねる一つひとつの作業の丁寧さに、毎日一緒に作業している私が驚きました。そして、一連の作業をいくつかの工程に分けることにより、みんなで作業に携わることのできるすばらしい仕事になっていきました。まさにそれぞれの得意分野を生かして作り上げるカカオニブです。
初めてみんなで皮むきしたカカオニブを納品したときのissaiの社長の驚いた顔を忘れることができません。「納品したカカオニブを社長がほめてくれたよ。みんなすごい!」その時の嬉しそうなみんなの笑顔が今の自信につながっています。納品に行き、自分たちが納めた商品が店に並んでいるのを見ると、社会に役立っていることを肌で感じることができます。外部からの評価はやる気の元となり、毎日のカカオ作業の原動力となっています。「今回の豆はどこの国の豆?」「この豆はちょっと硬くて剥きにくい」「豆はまだありますか?明日もカカオ豆作業頑張ります」と声を聞くたびに、感謝の気持ちでいっぱいになります。
このカカオニブから作られた美味しいチョコレートを食べた人が、もっと幸せになるように、これからも笑顔をたくさん詰め込んで作業していきます。

ほほえみさんではこのようにして、そしてこのような思いで作業されているようです。私たちも感謝感謝です!

ほほえみさんとの関係は、当初から予定されていたものではありませんでした。カカオを通じて広がった人と人との関係でつながり、模索の中から形作られ、やっと仕事になりました。
いまでは毎週のようにほほえみの皆さんができあがった製品を納品にissaiにやってきます。私たちがほほえみの皆さんの笑顔の先に、お客さんの笑顔を思い浮かべるように、ほほえみの皆さんも私たちの笑顔の先にお客さんの笑顔を思い浮かべていることと思います。

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